平成31年度施政方針

1.はじめに

​過去の施政方針

平成31年第1回市議会定例会の開会に当たり、平成31年度の市政運営方針につきまして、所信を申し述べ、市民の皆様及び市議会議員各位の御理解と御協力を賜りたいと存じます。 

 

はじめに、可燃ごみの処理について御礼を申し上げます。市政の最優先課題である 可燃ごみの処理につきましては、日野市の御理解の下、国分寺市、小金井市の3市で 設立した浅川清流環境組合において、平成29年11月から日野市内にて新可燃ごみ 処理施設の建築工事を開始し、平成32年4月の本格稼働を目指し、本年12月頃に は新施設の試運転に伴うごみの全量搬入が開始される予定となっています。本市とい たしましては、共同処理が円滑に進むよう与えられた役割の重大さを認識し、誠実に 責任を果たすべく全力を尽くしてまいる所存です。新施設周辺にお住まいの皆様を始 めとした日野市民の皆様及び関係者の皆様へ深く感謝を申し上げます。 

 

また、この間、長年にわたり、本市の可燃ごみの処理に係る御支援に対しまして、 御理解と御協力をいただいている全ての施設周辺にお住まいの皆様及び多摩地域の各 団体や東京都など関係者の皆様に心から感謝を申し上げるとともに、新施設の試運転 が始まる12月頃までの間、引き続き、本市から発生する可燃ごみの全量の御支援を いただけるよう全力で取り組んでまいります。 

 

あわせまして、廃棄物の最終処分場の運営について、多大なる御理解と御協力をい ただいている日の出町の皆様に心より感謝を申し上げます。 

市民の皆様におかれましては、御支援をいただいている施設周辺にお住まいの皆様 及び関係者の皆様の御負担を少しでも軽減するため、引き続き、ごみの減量及び資源 化の推進に取り組んでいただくようお願いいたします。 

 

昨年を振り返りますと、史上初の米朝首脳会談や朝鮮半島非核化が合意された南北首脳会談など世界平和に関わる様々な出来事がありました。私たちは命の尊さについ て改めて考え、平和を引き継いでいかなければなりません。他方、2018年平昌オリンピック冬季競技大会や2018FIFAワールドカップロシア大会などの世界 的なスポーツイベントが開催されました。日本中が注目し、スポーツの素晴らしさや スポーツの持つ力などを実感したところであり、東京2020オリンピック・パラリ ンピックの盛り上がりや日本代表を目指す小金井市ゆかりの選手の皆様の御活躍にも 期待したいと思います。本市におきましては、昨年10月に小金井 宮地楽器ホールに おいて市制施行60周年記念式典を挙行し、多くの御来賓の方々に御列席いただく中、 市民の皆様や市政等の関係者の皆様とともに節目を祝うことができましたことを深く感謝申し上げます。

 

続いて、市政運営についての基本的な方針及び主要な事業について、申し上げます。 本市では市民の「しあわせ」を増進することを目的に、平成23年度から平成32 年度までの10年間を計画期間とする「第4次小金井市基本構想」を策定し、平成3 2年度における小金井市の将来像を「みどりが萌える・子どもが育つ・きずなを結ぶ 小金井市」として、市民が「住みやすい」「住み続けたい」と思い、「住んでみたい」 と思われるまちを目指し、取組を進めてきました。平成31年度は後期基本計画5年 間の4年目となり、これまでの10年間を振り返りつつ、これからの10年間を考え なければならない大切な1年となります。 本市には、交通アクセスの良さ、閑静な住環境、豊かな自然環境や教育環境など、様々な強みがございます。これらをしっかりと守り、次の世代に引き継いでいかなけ ればなりません。また、本市の人口は、平成29年10月に12万人を超え、現在も 微増傾向にありますが、いずれは人口が減少し、働く世代の割合も低下する時代が来 ることを想定しておくことが必要です。平成33年度からの「第5次小金井市基本構 想」の策定に当たりましては、国全体の人口減少という社会潮流を見据えた上で、小 金井市の将来について子どもや若者も含めた幅広い市民の皆様と一緒に考えてまいり たいと思います。平成31年度は長期計画審議会を設置し、「第5次小金井市基本構 想・前期基本計画」の策定に向けた検討を進めてまいります。 

私は、小金井市が、誰もが健康で生き生きと安心して暮らすことができ、生活を楽 しむことのできるまちでありたいと思っています。そのために、目の前の課題解決に 全力で取り組むとともに、将来を見据え、次の世代に向けて責任を持った対応を着実 に行ってまいります。 

 

本市のごみ処理行政につきましては、循環型都市小金井の形成を目指し、安定的な 可燃ごみ処理体制の確立に向けた新可燃ごみ処理施設の整備の推進、発生抑制を最優 先とした3Rの推進など「一般廃棄物処理基本計画」に基づく施策に取り組んできて おり、平成28年度においては、全国の人口10万人以上50万人未満の市町村の中 で1人1日当たりのごみ排出量は最も少なく、リサイクル率は2番目の高さとなって いるなど市民の皆様の御協力により成果を上げているところです。計画の着実な推進 を図るとともに、平成32年度から現行の基本計画の後期5年間となることに合わせ て必要な見直しを行ってまいります。また、不燃ごみや粗大ごみの処理等を行う中間 処理場の老朽化を考慮し、地域の皆様の御理解を得ながら清掃関連施設の再配置を進 め、安定したごみ処理に努めてまいります。 

 

 

そして、本市の長年の課題であるとともに私の最大の目標であり、公約でもある「庁舎問題の解決」は、基本設計に取り掛かるところまで、その歩みを進めることができ ました。新庁舎・(仮称)新福祉会館建設は、早期の福祉会館機能の回復、防災拠点と しての機能強化とともに、中心的な行政拠点である新庁舎と地域共生社会の拠点を目 指す(仮称)新福祉会館の機能連携により、本市の総合的サービス提供の基盤を築く 大変重要な事業であり、基本設計では建物の構造や配置、各階の基本的なレイアウト、 備えるべき機能や設備、内外のデザイン等についての取りまとめを進め、市民の皆様、 市議会議員の皆様と完成イメージを共有するという次なる一歩を踏み出すこととなり ます。私は、市長就任以来、現状の分散庁舎を脱却し、行政執務の効率化とともに、 より一層市民サービスを向上させてまいりたい、更には市民の皆様の生命と財産を守 る拠点として、その機能の強化・充実を図るという自治体の重要な責務を果たしてま いりたいという思いを強く抱いてまいりました。 

 

本事業は、本庁舎、第二庁舎、旧福祉会館、保健センターなどを複合施設として整 備することによって、施設の集約と多機能化による利便性向上を図るという、本市に とって公共施設マネジメント実践の出発点となるものでもあります。つきましては、 全庁一丸となって取り組むとともに、今後の施設更新等に向けて、いきた経験を積み 上げていくことにもつなげてまいる所存です。 

駅周辺のまちづくりの推進につきましては、武蔵小金井駅南口第2地区第一種市街 地再開発事業の工事が着々と進んでおり、平成32年5月の完成に向けて、日に日に 建物の高さが増していく様子を実感しています。公募により、地区の愛称(タウンネ ーミング)は「武蔵小金井シティクロス」に決定されました。子育て関連の施設など も予定されており、新たなランドマークの誕生に期待が膨らみます。駅北口について も、にぎわいのある魅力的なまちづくりの検討が進められているところです。東小金 井駅北口土地区画整理事業につきましては、駅前広場から続く幅員20mの都市計画 道路などの工事が進んでおり、地区内の建物も約4分の3が移転を終えています。J R中央線から望む地区内の様子も変わってきており、市の東部地区の中心となる安全・ 快適・便利な市街地環境の創出に向けて着実に事業を進めてまいります。

 

本市が目指すのは、みどり豊かな落ち着いた住環境を守りながら、駅周辺には魅力 的な飲食店や専門店などがあるような利便性やにぎわいも兼ね備える調和のとれたま ちづくりです。再開発事業などにより計画的にまちづくりの拠点を整備するとともに、 次の世代に向けてまちの魅力を高めていくことができるよう、にぎわいを創出する取 組についてもしっかりと進めてまいります。 

 

 

行財政改革につきましては、「選ばれるまち」を目指して、「行財政改革プラン20 20」及び「アクションプラン2020」に基づいた取組を進めてまいりました。そ の結果、平成28年度、平成29年度の2年間で約4.9億円の財政効果となったと ころです。そして、平成31年度は、取組を進めてから3年目となりますが、「行財政 改革による確かな成果が感じられる1年」、また、次期行財政改革プランの策定に向け ては「新たな行政課題を明らかにし、その対応を始めていく1年」とするため、私自 身が先頭に立って全職員とともに本気の改革を進めてまいる決意です。 

2.平成31年度予算の概要と市政運営の基本理念 

平成31年度予算の概要及び市政運営の基本政策について、申し上げます。 平成31年度予算編成は、「第4次小金井市基本構想・後期基本計画」及び「小金井 市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を着実に推進するための予算として編成しまし た。この間、将来像実現に向け5年間の中期財政計画を策定し、3年間の実施計画は 予算編成に向けた改定を毎年行ってきたところです。また、10年間の長期財政見通 しは、重要課題解決に向けた財政的裏付けを持った資料として、行財政運営に活用し てきたところでもあります。

 

本市の財政状況は、起債の抑制と基金の積立を積極的に行い、持続可能な財政運営 に努めてきた結果、平成29年度決算において実質公債費比率、将来負担比率、実質 単年度収支等の改善となりましたが、単年度における財政構造の弾力性等をみる経常 収支比率の悪化は、引き続き厳しい財政状況であることを認識させ、財政規律をしっ かりと守り、予算の執行については、市民の皆様からお預かりした大事な予算である ことを踏まえ、コンプライアンスの推進にも努めてまいりたいと考えております。 

これらの状況から、市民目線の改革である「行財政改革プラン2020」及び次世 代に責任を果たす「公共施設マネジメント」を踏まえ、限られた行政経営資源を最適 に配分し、将来像である「みどりが萌える・子どもが育つ・きずなを結ぶ 小金井市」 に向かって着実に歩むための予算として、本年10月1日に予定されている消費税率 の改定も考慮し、編成してきたところであります。この結果、平成31年度予算は、 一般会計438億2,500万円、前年度対比2億3,300万円、0.5%の減、 4つの特別会計を合わせた全会計では667億186万8千円で、前年度対比7,7 40万7千円、0.1%の減となりました。詳しくは、本定例会に御提案申し上げて おります各会計別予算案の中で、御説明申し上げます。 

それでは、私が掲げた7つの基本政策に沿いまして、平成31年度に予定する取組 等について申し上げます。 

 

はじめに、「子育て環境日本一の小金井」についてであります。 

将来、人口減少や更なる少子高齢化に直面した時にも、元気な子どもたちの笑顔が あふれるまちであり続けるためには、若い世代が安心して結婚・出産・子育てができ るような切れ目ない支援や環境の整備が必要です。 

 

待機児童の解消につきましては、待機児童数ゼロを目指して特に力を入れてきたと ころであり、新規施設の開園や既存園の定員拡充などにより、平成30年4月の待機 児童数も88人まで減らすことができました。しかしながら、依然として保育園に入 所できない方々のためにも、平成31年4月に向け、3園の新規開園などにより28 5人の定員拡充を予定し、平成27年度と比べると1,000人を超える定員増を実 現する見込みとなります。引き続き、保育定員の確保に向け努力してまいります。ま た、多様な保育ニーズへの対応として、かねてから保護者の方々の利用ニーズが高か った病児・病後児保育事業について、平成31年秋頃の開始を目指し準備を進めてま いります。 

 

本市で保育を希望する家庭及びその子どもが等しく保育サービスを受けられ、子どもが健やかに成長できるよう、保育の質のガイドラインを検討するとともに、今後の 保育施策として取り組むべき方向性を示すため、保育計画策定委員会を設置し、市民、 関係団体等から多様な意見の聴取を行い、最優先に取り組み、保育計画を策定してま いります。加えて、民間の保育園で勤務される保育士のために、引き続き、国や東京 都からの補助制度を活用し、処遇の改善等に取り組むほか、私立幼稚園に対する補助 金を見直します。 

子育て・子育ち環境の充実については、子どもと子育て家庭を支援する総合的な計 画である「のびゆくこどもプラン(子ども・子育て支援事業計画)」に掲げる施策を着 実に推進するとともに、平成32年度からの新たな5年間の計画策定を進めてまいり ます。

 

地域の子どもやその保護者が気軽に立ち寄り、栄養バランスの取れた食事を取りながら、相互に交流を行う場を提供する「子ども食堂」の安定的な実施環境を整備 し、地域に根差した活動を支援するため、運営団体に対する経費の一部補助を新たに 行います。義務教育就学児の医療費助成につきましては、議員提案での条例改正によ り、低学年児童に係る医療費の経済的負担を軽減するため、小学1年生から3年生ま での児童の保護者に係る所得制限が廃止となることについて制度変更の周知を図って まいります。 

 

また、「子どもの権利に関する条例」が、平成21年3月の制定から10年を迎えま す。子どもの権利の保障を図り、全ての子どもが生き生きと健やかに安心して暮らせ るまち小金井をつくることを目指し、条例10周年記念行事「じどうかんフェスティ バル(仮称)」を開催するなど条例のさらなる周知等に取り組みます。 

 

学童保育につきましては、これまでの全入措置を堅持しつつ、あかね学童保育所の 利用者の急増に伴う対策として、平成32年4月開所を目指し、第三小学校内に(仮 称)あかね第4・第5学童保育所の建設を進めます。また、「放課後子ども教室」の充 実など、放課後の子どもたちの安全・安心な居場所づくりに取り組みます。 

 

続きまして、学校教育についてであります。本市における教育は、一人一人の子ど もが、自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として 尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り 開き、持続可能な社会の創り手として活躍できる力を培うことを主眼としてございま す。また、平成31年度は、新学習指導要領への移行期間であることを踏まえ、これ まで長きに渡り積み上げてきた伝統を礎として、新たな時代の到来を見据え、「主体的・対話的で深い学び」を実現する教育施策の充実を進めたいと考えております。 

 

具体的には、小学校における外国語教育の更なる充実、全ての子どもたちがその子 らしさを最大限に発揮できるよう指導内容や指導方法に工夫を凝らした特別支援教育 の拡充に加え、児童生徒用パソコンの入替えを始めとする校内ICT環境の再整備や いじめ防止条例の制定に向けた準備を進め、関係部局の密接な連携の下で、不登校対 策にも全力で取り組んでまいります。 

 

さらに、学校施設につきましては、子どもたちの学習の場、生活の場としてふさわ しい環境を整備するため、国や東京都の補助金等を活用しながら、引き続き小中学校 のトイレ改修工事や特別教室へのエアコン設置を進めるほか、第二中学校の屋上防水 改修工事、第一小学校への強化磁器食器の導入に対応できるよう給食室の改修を行い ます。また、東京都の補助事業を前提として試験的に第四小学校の体育館にエアコン を設置し、計画的な整備に向けて、導入効果の検証を行ってまいります。 

 

市制を施行した昭和33年10月の市報を見ますと、当時の鈴木誠一市長の言葉と して、「小金井を学園的住宅都市として発達を希求して施設経営に意を注いだ」旨の記 事がございます。現在の本市の教育が大きな評価を得ているのは、60年以上に及ぶ 長い期間の積み重ねによることが伺え、たゆまぬ努力の大切さを再認識するところで ございます。この積み重ねが途切れることがないよう、更なる充実に取り組んでまい ります。 

また、私は平成29年度から、小中学校を訪問して子どもたちと一緒に小金井産野 菜が活用されたおいしい給食を共にし、たくさんの意見や楽しい話を聞くことができ ました。私はそのような意見を大事に、愛着と誇りの持てるまちへの取組を進め、このまちで共に生きていく地域社会の一員として育っていくことを願っています。今年 12月までに全ての小中学校の訪問を終える予定です。この貴重な機会に多くの子ど もたちと対話できることを楽しみにしています。 

 

続いて、「健‘幸’長寿・ささえ愛の小金井」についてであります。 

福祉と健康につきましては、地域共生社会の実現に向けて総合的に地域福祉を進め、 年齢、性別、障がいの有無にかかわらず、全ての市民が住み慣れた地域で互いに支え 合い、助け合いながら、安全・安心な生活を送れる地域づくりを目指し、「第2期保健 福祉総合計画」の推進に努めているところです。計画の着実な実施を図るため、公募 市民、学識経験者及び保健・医療・福祉関係者からなる外部の評価機関を新たに設置し、「誰もが安心して暮らせる思いやりのあるまち」の実現に向けて各分野の取組を進めてまいります。 

 

介護・医療・介護予防・住まい・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシス テムの深化・推進を図るべく、「第7期介護保険・高齢者保健福祉総合事業計画」では、 更なる在宅生活の継続実現と介護を取り巻く新たな社会問題も踏まえながら、介護予 防・重度化防止、地域で自立して暮らし続ける仕組みづくり、地域で支え合う仕組み づくりに取り組みます。また、介護職員の高齢化及び介護人材の不足など、介護事業者が直面する喫緊の課題に対処するため、介護職員初任者研修を実施します。また、 介護事業者の職員宿舎借上げを支援することで、働きやすい職場環境を実現し、介護 人材の確保と定着を図ってまいります。 

 

市民が障がいの有無にかかわらず、相互に人格と個性を尊重し合いながら、共に手 を取り合い安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的として平成 30年10月1日に、「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小 金井市条例」を施行しました。平成30年度から行っている庁内障害者理解促進研修 会を実施し、全庁的な職員の理解促進を図りながら、障がいのある人や通訳が必要な 方への窓口対応の向上のため、手話を始めとした多言語に対応できるポータブル端末 を活用します。また、児童発達支援センター「きらり」においては、巡回相談を市内 の保育施設等にも拡大するなど、引き続き、障がい者福祉施策の充実、障がいの理解 促進に取り組んでまいります。 

また、国民が健康で生きがいをもって暮らすことのできる社会の実現に寄与するこ とを目的とする自殺対策基本法に基づき、誰もが「生きることの包括的な支援」とし て必要な支援を受けられるよう、「いのち支える自殺対策計画(仮称)」の策定を進め てまいります。 

健康・医療に関する施策につきましては、健康寿命を延ばし、これからの長寿社会 において、誰もが生涯を通じて健康で質の高い生活を送ることができるよう、医師会、 歯科医師会、薬剤師会などの関連団体と連携し、取組を進めてまいります。新たにお たふくかぜワクチン予防接種の助成及び医療体制の充実の観点から、休日の調剤薬局 の開局を委託する事業を実施するとともに、新生児聴覚検査の拡充など乳幼児の健康 診査につきましても充実を図ってまいります。また、生活習慣病予防に重要な歯の健 康保持のため、成人歯科健診の対象年齢を20歳に引き下げ、新たに75歳及び80 歳を対象に高齢者歯科健診を開始いたします。 

 

続いて、「歩いて楽しいにぎわうまち小金井」についてであります。 

市内をゆっくりと歩いてみますと、四季を感じることのできる静かで落ち着いた住 環境を再確認することができます。また、知らなかった新しい店がオープンしている など小さな変化を感じたり、今まで気付かなかった「まちの魅力」を見つけることも 少なくありません。商工会、商店会、観光まちおこし協会等と連携し、明確なビジョ ンを持って本市の魅力を市内外に積極的に発信するシティプロモーションや新たなに ぎわいの創出など、交流人口の増加に向けた取組を行ってまいります。平成31年度 は、来街者のためのわかりやすい案内標識を整備し回遊性を高めるため、平成20年 度に市内4か所に設置した「歩行者用観光案内標識」を最新の地図情報に更新します。

 

昨年はうれしいニュースがありました。1つ目に、昨年11月、美術の森緑地内にある旧中村研一邸主屋及び茶室(花侵庵)の2つの建造物を国の登録有形文化財に登録するよう国の文化審議会が文部科学大臣に対し答申しました。今後、官報による告 示を経て、市内では建造物として初めての登録有形文化財になります。ぜひ多くの 方々に訪れていただき、建物が「はけ」の景観をいかし、緑と一体となっている様子 を御覧いただきたいと考えており、建物の修復等必要な整備を行ってまいります。本 市が大切にしてきた貴重な財産の価値を認めていただけたことは、大変喜ばしいこと であり、今後も、ないものねだりよりも「あるものさがし」、そして「あるものみが きへ」を心掛けてまいります。 

 

2つ目に、都内商店街の優れた取組を表彰する「第14回東京商店街グランプリ」において、けやき通り商店会の「けやき通り de かくれんぼ事業」が優秀賞を受賞し ました。スマートフォンアプリを利用し、見守り合いの必要性を知ってもらう先進的 な取組で、平成31年度は市としても初期登録費用の補助を行ってまいります。 

 

昨年12月に小金井 宮地楽器ホールにおきまして、「アニメでまちおこし」の試み として、2回目となる小金井まちなか原画展が開催され、引き続き多くの来場者に好 評を得ているところです。また、まちのにぎわいの創出に向けた取組として、多様で 豊かな市民力による産業活性化の実現を目指す「産業振興プラン」の改訂に向けた実 態把握のため、消費者や経営者等のアンケート調査等を行います。 

 

さらに、まち歩きの新たな楽しみともなる、東京むさし農業協同組合の小金井ファ ーマーズマーケットが本年6月に移転オープンする予定です。安全・安心でおいしい 地場産農産物を求める消費者ニーズに応えるとともに、生産者の顔が見え、都市農業 をより身近に感じることができる場となることを期待しています。 

 

多くの市民の皆様に楽しみにしていただいている市民農園につきましては、28区 画のぬくいみなみ市民農園を本年4月に開園する予定です。近年、閉園、休園が続い ていましたが、今後も土地所有者の御協力を得ながら、農作業を体験できる環境の整 備を進めてまいります。また、学校給食における地場野菜の導入率は平成27年度の 3.5%から平成29年度の9.89%へと増え、平成30年度には全校で地場野菜 を使用した「江戸こがね汁」が提供されるなど、食育の普及・促進のための連携も図 っているところです。 

 

また、「歩いて楽しいにぎわうまち」には、安全・安心で快適な市民生活を支える 都市基盤等が必要であり、都市計画道路3・4・8号線、都市計画道路3・4・12 号線などの道路整備を計画的に進めるとともに、平成31年度を始期とする「無電柱 化推進計画」に基づき、無電柱化への取組を進めてまいります。市内の交通手段とし て大きな役割を果たしているCoCoバスについては、平成30年度より4か年の事 業として、コミュニティバス再編事業を実施しており、2年目に当たる平成31年度 から運行ルートや運行ダイヤ等の具体的な内容を決定していきます。地域の方々と直 接意見を交わす地域懇談会を予定しており、対話を大事にしながらCoCoバスの利 便性向上に努めてまいります。 

公共下水道事業については施設の老朽化から長寿命化対策が急務となっており、平 成31年度は新たに幹線管きょの更生工事を行うなどストックマネジメントによる計 画的な維持管理に努めるとともに、平成32年度から地方公営企業法の適用等により 経営の安定化を図ってまいります。 

 

続いて、「地域がいのちを守るまち小金井」についてであります。 

はじめに、市民の生命、財産を守るために、地域の防災リーダーとして昼夜を問わ ず幅広く活動していただいている消防団員の方々とその御家族や団員を支えていただ いている関係者の皆様に心から感謝申し上げます。消防団活動は地域防災の要であり、 日々の皆様の御努力があるからこそ、安全・安心のまちづくりを進めることが可能と なるものでございます。 

 

昨年は、6月の大阪府北部地震や9月の北海道胆振東部地震が発生し、「多摩直下地 震」、「立川断層帯地震」もいつ発生するか分かりません。また、西日本における昨年 7月の豪雨災害や本市でも多くの倒木等が発生した台風24号による被害がありまし たように、様々な大規模災害が発生する可能性があり、市全体の防災力の向上が求め られるところです。引き続き、「自助」、「共助」、「公助」の精神に基づき、自主防災組 織が倉庫を設置する際の費用の一部補助、発災時に防災設備を活用するためのサイン 等の整備、消防団の保有する装備の拡充を行うなど、防災関係機関との連携等の体制 強化や自主防災組織を始めとした地域住民の防災力向上に努めてまいります。 

福祉避難所である障害者福祉センターには、発電機、テント、仮設トイレなど災害 対策用備品を配備いたします。 

 

また、特定緊急輸送道路沿道建築物や木造住宅の耐震化を促進し、災害に強いまち づくりを進めるとともに、適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等 の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼすことのないよう、「空家等対策計画」に沿 って取組を行ってまいります。 

誰もが日常の中で遭遇し得る侵入盗や自転車盗といった犯罪の発生や、振り込め詐 欺等の被害は後を絶ちません。「小金井市防犯指針」に基づき、引き続き、こきんちゃ んあいさつ運動や市民防犯講習会等の施策を行うとともに、市、市民、事業者、警察 等が相互の連携を深め、円滑で効果的な防犯協力体制づくりを目指します。 

 

また、特殊詐欺や悪質商法等から市民を守るとともに消費生活トラブルの未然防止 を図るよう引き続き取り組んでまいります。民法改正に伴う成年年齢の18歳への引 下げによる若年層の消費者被害への対策として、市内中学校、高等学校で実施してい る消費者スクールの充実を図ります。 

続いて、「湧き水と緑・桜を守るまち小金井」についてであります。 本市の良い点や自慢したい点について、市民の方々に尋ねますと、今も真っ先に挙

がるのは、「みどりや水辺などの自然」です。普段の生活の中で、ふとした時に家の周 りやいつも通る道沿いの水やみどりに癒されたという経験をお持ちの方はとても多い のではないでしょうか。このかけがえのない環境を失うことのないよう、必要な整備 を行いながら、将来につなげていくことは、私に課せられた最も大きな役割の一つと 考えており、みどりの保全、緑化の推進、都市公園の整備等を総合的に進める、「緑の 基本計画」の改訂に向けて、みどりの実態調査を進めてまいります。また、計画的な 都市公園の整備のため、貫井けやき公園用地を取得するとともに、三楽公園の新たな 区域の追加を行います。さらに、本市に相応しい公園等の在り方を構築するため、本 年3月までに「公園等整備基本方針」を策定し、限られた資源を有効に活用し、効率 的に公園等の質の向上を図ります。 

 

野川、玉川上水などの恵まれた水辺環境と、東京の名湧水57選にも選ばれている 貫井神社、滄浪泉園、はけの森美術館の湧き水は本市の大きな魅力の一つです。現在 行っている、市内13か所の井戸、野川の水質調査、市内4か所の湧水調査に加えて、 新たに地下水の水位測定を開始するとともに、地下水及び湧水の保全・利用に係る計 画を平成33年度からの「第3次環境基本計画」の策定に合わせて改訂するなど、豊 かな自然環境を、将来の世代に継承していくよう取り組みます。小金井のシンボルの 一つである、名勝小金井(サクラ)復活に向けて、東京都や市民団体と協働で事業を 進めているところです。今後も地域が誇る文化的資産であるヤマザクラ並木の再生の ため植樹等を行ってまいります。 

 

続いて、「スポーツ・文化都市小金井」についてであります。 

東京2020オリンピック・パラリンピックまで、残り1年半を切りました。本年 7月には大会種目である自転車ロードレース競技のテストイベントが行われ、武蔵野 の森公園をスタートし、市内を通ってゴールの富士スピードウェイまでの本番とほぼ 同じコースを世界のトップアスリートが走り抜けます。東京2020大会の成功に向 けて機運醸成の事業を展開するとともに、同大会を契機としたスポーツ振興により運 動する人が増加し市民の健康増進が図られるなど、本市においても「オリンピック・ レガシー」を残すことができるよう取り組みます。 

また、都補助金を活用した総合体育館大体育室の空調設備工事や総合体育館及び栗 山公園健康運動センターの大規模修繕を計画的に進めるとともに、民間との協力によ る体育施設開放について取組を進めます。 

 

文化に関する施策につきましては、「教育・文化の振興に関する総合的な施策の大綱」  の理念と方針の下、「第3次生涯学習推進計画」に基づき、学びを通じた市民や地域、 学校、団体、行政などのつながりあいや、様々な知識や経験、文化などの次の世代へ の継承などに取り組んでまいります。 

また、小金井 宮地楽器ホールやはけの森美術館における公演、企画展の更なる充実 を図るなど、「芸術文化振興計画」の理念に基づき、市民の誰もが芸術文化を楽しむこ とができる心豊かなまちを目指して取り組んでまいります。はけの森美術館におきま しては独自のホームページを開設し、魅力ある情報の発信に努め、広く来館者増を図 ってまいります。 

 

続いて、「新しい自治体経営に挑む小金井」についてであります。 

本市は市民力や地域力にあふれており、それらを更に育み、次の世代へとつなげていかなければなりません。そして、今後の市政運営においては、幅広い市民の参加と 協働や学校、民間企業などとの連携が今まで以上に重要になってくると考えています。 市民協働につきましては、市民活動団体等からの提案により市と協働して事業を実施 する「協働事業提案制度」を平成28年度から開始し、これまでに、昭和の小金井写 真展、消費者被害等の対策に関する講演会など幅広い分野での協働の取組を実現して いるところです。

 

市内及び近隣の大学等との連携につきましては、昨年10月の法政大学との包括的 協働・連携協力に関する協定締結により、合わせて6校目の連携となるとともに市内 の全ての大学との協定締結に至りました。審議会等の学識経験委員の依頼、インター ンシップの受入れなどの人材的な交流や図書館、体育館等の施設利用など、様々な連 携を図ってきており、今後更に市民の皆様に有益となるよう関係を深めていくよう努 めてまいります。また、昨年1月には、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン及び株 式会社イトーヨーカ堂との間で、初の民間企業との包括連携協定を締結しました。昨 年11月には障がい者福祉施設15団体が3日間に渡りイトーヨーカ堂武蔵小金井店 にて菓子類、手芸品などの物品販売を行うなど、これまでになかった取組をさせてい ただきました。今後、様々な分野における連携の可能性があると考えており、新しい 取組の実現を図ってまいります。併せて、多くの民間事業者等と「高齢者等の見守り に関する協定」や「認知症をみんなでささえるまちづくり連携協定」を締結するなど、 引き続きよりきめの細かい見守りネットワークの構築及び地域住民の皆様が暮らしや すいまちづくりを目指します。 

 

市民サービスを支える職員の人材育成につきましては、市民ニーズに的確に対応するため、「第2次人材育成基本方針(改訂版)」に基づき、他市視察等の活発化、民間 企業等への派遣など、「市民協働意識」、「チャレンジ精神」、「プロ意識」、「コスト意識」 を持つ職員の育成に引き続き取り組んでまいります。昨年12月に開催した「第5次 小金井市基本構想・前期基本計画」策定に向けたワークショップでは、職員も市民の 皆様と一緒のテーブルでの話し合いに参加させていただきました。今後も、若手職員 のNPO法人への派遣研修の継続や地域イベントへのボランティア参加など積極的に 地域へ出て市民の皆様と様々な関わりを持ち、市政にいかしていくよう努めてまいり ます。また、全ての職場を対象に行っている「市長と職場の懇談」を引き続き実施し、 現場の課題や問題意識を共有するとともに、職場風土の活性化を図ってまいります。 

 

本市におきましては、私を含む理事者・部長職者がイクボス宣言を行うなど、ワー ク・ライフ・バランスに向けた環境づくりに積極的に取り組んでいます。男性職員の 育児休業取得率を見ますと、平成27年度の10.0%から平成29年度の15.4% へと、徐々に取得が進んでいるところです。引き続き、男女共同参画の実現を目指し、 「第5次男女共同参画行動計画」の取組を進めるとともに、次期行動計画の策定に向 けて男女平等に関する市民の考えを把握するため市民意識調査等を実施します。 

 

行財政改革につきましては、歳入の確保として、市税収納率の維持向上、受益者負 担の適正化、低未利用地の活用・処分、国や東京都の補助金等の最大限の活用等に引 き続き取り組んでまいります。歳出の削減については、職員数の適正化と重点配置を 進めるとともに、撤去自転車保管所の見直し等の取組を進めてまいります。また、更 なる市民サービス向上と持続的な財政運営の実現に向けて、窓口サービスの向上を目 指す市民課窓口業務委託の実施、新たな技術であるAI、RPAの活用についての調 査・検討、職員の意識改革を進めるため平成30年度の試行で多数の改善取組があっ た改善改革運動の本実施などを行ってまいります。 

公立保育園の民営化につきましては、保育計画の策定を優先しつつ、保育士の確保 や園舎の建て替え等、公立保育園がおかれている厳しい現状において、待機児童の解 消及び障がい児保育の拡充などの保育サービスの更なる拡充を行うため、保護者の 方々等の御理解をいただきながら進めるよう努めてまいります。 

 

また、平成32年度には市の最上位計画である「第5次小金井市基本構想」の策定 に合わせ、その目標実現に向けた新たな自治体経営を推進する次期行財政改革プラン の策定を行うことから、行財政再建推進本部及び行財政改革市民会議において、「行財 政改革プラン2020」の取組を踏まえ、新たに取り組むべき課題を明らかにして、 更なる行財政改革につなげてまいります。 

3.むすびに

本年は、新たな元号へと変わる一つの区切りの年となります。また、私にとりまし ては平成27年12月の就任からはや3年が経ち、極めて重要な1年でございます。 年始早々から箱根駅伝において、法政大学小金井キャンパスに通う青木涼真選手を始 め法政大学陸上競技部のメンバーが勇姿を見せてくれました。私も箱根芦ノ湖まで応 援に駆けつけて選手たちが全ての力を振り絞って走る姿を目の当たりにし、この1年 小金井市の未来と市政運営のために全力で取り組む決意を新たにしたところです。 

 

就任当時から私は、市役所は市民の役に立つ所と書いて市役所であり、市内最大の サービス事業所と呼ばれるよう常に改善していかなければならないと伝え続けてまい りました。また、職員には、「継続・継承すべきこと」、「見直すべきこと」、「廃止すべ きこと」、「新たに取り組むべきこと」についての仕分けの視点を持ち、常に業務を改 善するよう話してまいりました。そして私も職員も、対話を大切にしながら、熟慮を 重ね、課題解決に取り組んできたところです。大切なのは本気で取り組み、それを継 続していくことであります。今の子どもたちが大人になった時、本市が、「住みやすい」、 「住み続けたい」、「住んでみたい」と思われるまちであるかどうかは、まさに今、こ の1年の取組にかかっています。 

 

「ああ緑なす憩いの市に いま生きる日々に幸あれ」と、小金井市歌「光さす野辺」 の歌詞にもありますように、あらためて小金井市を見つめなおしてみますと、少年時 代の遊び場だった野川やくじら山に象徴される水とみどりの自然環境は、今もなお多 くの方々にとって大切な財産です。この豊かな環境の中、12万市民の皆様が沢山の しあわせを感じ、たった一度しかない人生を謳歌することができるよう全力で取り組 むことが私の使命であり、精一杯の努力をしてまいる覚悟でございます。 

 

市民の皆様及び市議会議員各位には、より一層の御理解、御協力をお願いし、本定 例会に提案申し上げております平成31年度予算案を始め、各種案件につきまして、 十分精査の上、御議決いただきますようお願い申し上げ、私の施政方針とさせていた だきます。  

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